1. 依頼会社の状況
依頼会社は食品流通・加工業を営む事業場で、F-4(在外同胞)在留資格保持者を期間制労働者として採用できるか、また単純労務への配置の可否および四大保険の適用範囲について総合的な検討を要請しました。特に、単純労務該当の有無による就業制限の可能性と、2年超勤務時に無期契約への転換とみなされる危険についての法的リスクを懸念している状況でした。また、在留期間管理、出入国申告義務、雇用保険加入義務の有無など、実務上の手続全般について明確な基準の確立が必要な状態でした。
2. あなたの法務チームの諮問
あなたの法務チームは、まず出入国管理法施行令第23条第3項により、F-4ビザ保持者は原則として就業活動が可能であるものの、単純労務行為など制限職種に該当する場合には就業が制限されうることを前提に、業務適合性を検討しました。特に、建物清掃員、施設設備清掃員、定期配達員など告示上制限の可能性がある職務との関連性を具体的に分析し、職務再設計の必要性の有無について諮問しました。
また、期間制および短時間労働者の保護等に関する法律第4条により、2年を超えて使用する場合には無期契約とみなされる危険が生じることを説明し、契約期間の設定および更新管理の方策を提示しました。あわせて、労働基準法第50条および第53条による労働時間の上限を基準として、在留資格上別途の労働時間制限はないものの、一般労働者と同一の規律の適用を受ける点を整理しました。
四大保険に関しては、国民年金・健康保険・労災保険は原則として当然加入の対象であるが、雇用保険は任意加入の対象である点を区分して案内し、在留期間満了管理および14日以内の資格取得申告など、実務手続のチェックリストを提供しました。
3. 結果
依頼会社は採用予定の職務を再検討し、単純労務該当の可能性がある業務を分離・調整することにより、出入国法違反リスクを事前に遮断しました。また、期間制契約期間管理体系を整備し、2年超使用による無期契約転換とみなされる危険を予防できる内部管理プロセスを構築しました。四大保険加入および在留期間管理手続も明確に整備することにより、行政制裁および過怠金発生の可能性を最小化しました。
外国人労働者の採用は、在留資格、職務適合性、労働契約構造、四大保険の適用の有無が複合的に絡み合っており、事前検討が必須です。当法人は、外国人雇用の諮問、出入国リスクの点検、期間制契約の設計、四大保険の実務対応など、企業に合わせた人事・労務法律サービスを提供しています。